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ディレクターズ箱馬

2011/03/03


江口の撮影現場で見たもの、それは、やさしさでできた箱馬でした。

不肖なべこはいわゆる「デスク」なので、普段は事務所で「デスク」に張り付いて仕事をしており、
KOO-KIが制作に関わる作品の撮影現場に行くことは、ほとんどないのですが、
たまたま所用があり、江口の撮影現場にお邪魔してきました。


3月某日、横浜某所。
さむそーーーーーーな、荒涼とした雰囲気が漂うロケ地です。

早速撮影現場に向かい、そこで見たものとは...。
「江口カン」のネーム入り箱馬!


ちなみに「箱馬」とは、
舞台や撮影などで使う、木で出来たブロックのようなものです。
すべての箱馬は同じ大きさで出来ていて、サイズは45.1×30.3×15.1センチ。
なんでこんな中途半端なサイズかというと、センチメートル式ではなく、寸・尺の単位で出来てるからなのです。
ちなみに、尺でいうと、1.5尺×1尺×5寸。

※参考画像

いまだに撮影現場での単位は尺・寸であることが多いので(スタジオの広さも坪表示)、
数字に弱いなべこはいつも計算ができなくて困っていました。

この箱馬は、スタジオでは常設されている備品ですが、
ロケ撮影だと照明部さんや美術部さんが持ってくることが多いです。
撮影現場で、この箱馬を使って、ライトの位置を調整したり、小道具や大道具の位置を調整したり、
平台(その名の通り、平べったい木製の台)と組み合わせて舞台を作ったり、
ときには踏み台にしたり、と、かなーーーーり便利なシロモノで、撮影には欠かせない道具なのです。
たまに業界内の知人の家に遊びに行くと、家にも置いてあったりする。
たしかに一家に一台、いや何台かあったら絶対便利と思われる一品です。
(インテリア的な見栄えは微妙...)

閑話休題。
そんな、撮影現場ではよく目にする箱馬に「江口カン」のネームが入っているのを発見!!!
なんじゃこりゃ(笑)。
よく、映画なんかの撮影現場で、ネーム入りのディレクターズチェアがあるのは見かけるけど、

※参考画像

ディレクターズ箱馬、って斬新すぎやしませんか?

用途/経緯を聞いてみると、腰痛持ちの江口は、確認用モニターを見るときに座るものとして、
箱馬の高さがちょうどいいので、いつも箱馬に座っていたら、
気の利く照明部さんが、箱馬に名前をペイントしてくれて、
毎回持ってきてくれるようになったのだそうです。

ちなみにいつも江口がお世話になっている照明技師さんは、
2010年映画界を席巻した名作映画「告白」の照明も担当された高倉進さんです。


そして、堅い木の箱馬に座るのは、腰に悪かろう、ということで、
撮影部さんのやさしさ(ざぶとん?)も上に乗っかっていました。

いろんなスタッフのやさしさで進行していく現場、すてきです。

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